
アジャストケラバシステム

アジャストケラバシステム
ケラバ部の納めは現場ごとに出幅が異なり、各々の判断基準で施工されてきました。
アジャストケラバシステムは折板の割り付け状況に合わせて容易にケラバの出幅をアジャスト(調整)できる
業界初の規格化・高強度を実現した画期的なシステムです。
対応屋根形状
課題について
現行の折板ケラバ納めの
課題とは?
折板のケラバ納めは、折板本体では塞ぎきれない部分を板金加工した役物で塞ぎ、雨・風・雪の浸入を防ぐ重要な部位です。また、ケラバ部は前述の外部影響を最も受けやすい屋根外周部(隅角部を含む)ということもあり、破損を回避するため、ケラバ包みをしっかりと取り付けることが重要といえます。

ケラバ部をしっかりと施工するためには、ケラバ板金を取り付ける下地鋼材が必要となります。
しかし、下地鋼材の設置は、板金工事に含まれる場合や、鉄骨工事に含まれる場合など、各現場の状況により異なる他、建物の寸法も様々あり、現場状況に合わせた下地を設置しなければなりません。さらに下地鋼材を取り付けるタイトフレーム受けも必要となるため、コストや工程など、様々な対応すべき問題点が多いといえます。
また、ケラバ包み上面へのビス打ちについても、長期で考慮すると漏水の恐れが懸念されます。外壁側の取付に関しても風圧などでケラバ板金が飛散しないようにしっかりと留め付けされるべきなのですが、ALCなどの外壁材でビスが打ちづらい建材品も存在することから、この問題での対応も必要となります。
課題1 壁胴縁とハゼ金具のみで固定のケラバ包み
納め図例(SSV2型)

A
- 棟金具にケラバ板金を留め付けしている(ケラバの強度=棟金具の強度)
- ビスが上面打ちしている
- 棟金具を使用しない場合、折板とケラバフレームとをビスで直打ちしている
B
- 有効な下地鋼材が無い
- ケラバ包み側面部にビスが打てない
C
壁側にビス打ちする有効な鋼材があれば良いが、下地が無い場合や、ALC等のビスが効きにくい外壁材の場合にケラバ包み取付の強度が低下する
課題2 屋根工事で下地(ケラバフレーム)設置
納め図例(SSV2型)

A
- 棟金具にケラバ板金を留め付けしている(ケラバの強度=棟金具の強度)
- ビスが上面打ちしている
B
ケラバフレーム(50㎜幅)をダブルで設置して下地を構築
➡︎受梁の幅・長さに注意が必要
C
ケラバ包みの出幅の調整が難しい
課題3 特注の下地鋼材で固定
納め図例(SSV2型)

A
棟金具留め付け以外に
段付きケラバフレームにビス止め
➡︎折板の熱伸縮への対応の問題、ビスの漏水問題
B
特注下地鋼材手配にて納期・コストに問題がある
C
下地鋼材の受けの設置における工程、長さ、コストなどの打ち合わせが必要になる
SSV-2型の場合
シングル折板仕様
構成部材と調整範囲
アジャストケラバフレーム本体とアジャスターの2部材で構成され、アジャスターを取り付けることでケラバの出幅をハゼ芯より100㎜~200㎜まで調整可能です。
(10㎜ごとに下穴を設けています)
※ アジャスターを使用しない場合もあります。

参考納まり図
ケラバ包みは
アジャスター+押え金具+外壁鉄骨下地に固定
※ アジャスターを使用しない場合は、ケラバフレーム+押え金具+外壁鉄骨下地に固定

ダブル折板仕様
構成部材と調整範囲
シングル折板仕様の①アジャストケラバフレーム本体と②アジャスターの他、③アジャストケラバ用断熱金具④ボックス下地の2部材を追加使用することで施工可能です。
※ アジャスターを使用しない場合もあります。

参考納まり図
ケラバ包みは
ボックス下地+押え金具+外壁鉄骨下地に固定

紹介動画
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施工手順
以下はSSV-2型の図を使用しています。タイトロック500の施工手順もSSV-2型と同様です。
シングル

①アジャストケラバフレームを溶接
※流れ方向のレベル(左右)には注意が必要です。許容範囲を超えると押え金具が嵌らない場合があります。

②折板本体を施工後、押え金具で固定

③出幅を調整して、アジャスターを取り付け

④ケラバ包みをビスで固定
ダブル

①-③はシングルと同じ
④下弦水切を取り付け

⑤アジャストケラバ用を取り付けボックス下地を固定

⑥グラスウールの敷込、折板(上弦材)本体を施工後、押え金具で固定
